7月13日(土)、四季劇場[秋]で上演中の『ミュージカル異国の丘』が千秋楽を迎えました。
記録的な猛暑が続く中で訪れた三連休初日。劇場には、実際に戦争を経験された年配のお客様から戦争を知らない若いお客様まで、幅広い世代のたくさんのお客様にご来場いただきました。戦争の悲劇に正面から向き合い、昭和という時代の真実に迫るオリジナルミュージカル「昭和の歴史三部作」。劇団創立60周年を記念しての一挙上演、その第2弾である本作は、「シベリア抑留」をテーマに、名家に生まれながら非業の死を遂げた若きプリンスの生涯を描いた作品です。
近衞家の長子・文隆の生涯を追った直木賞作家・西木正明氏の小説「夢顔さんによろしく」に着想を得た物語は、首相の息子と当時の敵国である中国の高官令嬢との許されざる恋、そして両国の平和を願って生命を賭ける貴公子の気高くも儚い一生が、ニューヨーク、東京、上海、シベリアを舞台に壮大なスケールで展開されていきます。
開場中の様子。
幕が上がると、そこは雪に覆われた極寒の地シベリア。主人公・九重秀隆は、このシベリアに11年間抑留されます。その過酷な生活は、あまりの悲惨さゆえに、これまで多くは語られてきませんでした。監視、密告、飢え、厳しい労働環境、思想の強制、そして死。舞台の中で浮き彫りになっていく「シベリア抑留」の姿を、お客様は固唾をのんで見守ります。
迎えた終幕、抑留兵士たちの思いが込められた「明日への祈り」の歌声が響きわたると、お客様は耳を澄まし、その平和への祈りと未来へ託すメッセージを噛みしめていらっしゃるようでした。
通算上演回数500回も達成した今回の東京公演。その間には多くの抑留体験者の方々もご来場され、観劇のご感想や貴重な体験談を伺うことができました。将来を担う世代に昭和という歴史をしっかりと語り継いでいきたい―劇団四季は、これからも『ミュージカル異国の丘』を皆様にお届けしてまいります。
盛大な拍手に包まれたカーテンコール。
そして、9月8日(日)には「昭和の歴史三部作」一挙上演の最後の作品となる『ミュージカル李香蘭』が同劇場で開幕します。日本人でありながら中国人女優・李香蘭として生きた山口淑子。彼女の数奇な半生を軸に、日中戦争の歴史を客観的かつダイナミックに描き上げた舞台は、1991年の初演以来、844回もの上演を重ねてきました。どうぞご期待ください。
また、四季劇場[秋]では7月21日(日)よりオリジナルミュージカル『夢から醒めた夢』も開幕します。夏休み期間中、ご家族でお楽しみいただける夢と希望に溢れた心温まるミュージカルですので、ぜひこちらもご注目ください。
「昭和の歴史三部作」一挙上演
『ミュージカル李香蘭』東京公演
四季劇場[秋]
9月8日(日)開幕
◆9月8日(日)〜9月29日(日)公演分まで好評発売中!
『夢から醒めた夢』東京公演 四季劇場[秋] 7月21日(日)開幕! ◆8月24日(土)昼公演分まで好評発売中! ◆8月24日(土)夜〜9月1日(日)公演分 7月13日(土) 「四季の会」会員先行予約開始 7月21日(日) 一般発売開始 チケットのお求めはコチラ>>
『夢から醒めた夢』東京公演 四季劇場[秋] 7月21日(日)開幕! ◆8月24日(土)昼公演分まで好評発売中! ◆8月24日(土)夜〜9月1日(日)公演分 7月13日(土) 「四季の会」会員先行予約開始 7月21日(日) 一般発売開始 チケットのお求めはコチラ>>