5月6日(月・祝)、東京・四季劇場[秋]で上演中のミュージカル『サウンド・オブ・ミュージック』が千秋楽を迎えました。ゴールデンウィークの最終日、絶好の行楽日和となり柔らかな春の光に包まれた劇場には、ご家族連れをはじめ、若者からご年配の方まで幅広い層のお客様がご来場し、千秋楽らしい晴れやかな舞台となりました。
第二次世界大戦中、ナチスドイツのオーストリア占領から逃れ、ヨーロッパやアメリカでコンサートを開催して人々に感動を与え続けたトラップ一家合唱団。その実話に基づいた舞台は、1959年にブロードウェイで開幕すると、翌年には舞台の最高峰の栄誉であるトニー賞において作品賞をはじめ、多くの部門を独占。その後、1965年に映画化されると、世界的大ヒットを記録し、現在まで半世紀以上にわたって愛され続けている物語です。
そして、劇団四季が上演しているのは、『オペラ座の怪人』や『キャッツ』を手掛けたアンドリュー・ロイド=ウェバーがプロデュースし、2006年にロンドンで開幕した最新バージョン。幼い頃から『サウンド・オブ・ミュージック』の大ファンであったロイド=ウェバーが、そのミュージカル人生で培った糧を凝縮した、悲願ともいえる舞台なのです。
「ドレミの歌」、「エーデルワイス」、「私のお気に入り」など数々の名曲が美しく響き渡り、「家族愛」、「平和への希求」などのメッセージ性が強調され、舞台セットも一新したこの最新バージョンが日本で開幕したのは2010年。今回は2度目の東京公演となりますが、実は東京で千秋楽を迎えることは、劇団にとっての悲願でもありました。
今から2年前、好評を博してロングランを継続していた東京初演。その千秋楽の前日に日本を襲ったのが、あの東日本大震災でした。千秋楽の幕はついに開くことなく初演は終わってしまいましたが、こうして震災を通じて家族の絆の大切さが増している今、再びこの舞台を上演することができました。そして、迎えた東京で初めての千秋楽。たくさんのお客様の笑顔に囲まれて千秋楽を迎えられたことは、劇団にとっても非常に価値のある一日となりました。
カーテンコールでは、トラップ大佐役の深水彰彦が挨拶に立ちます。
「音楽が人と人との心を結びつける。この『サウンド・オブ・ミュージック』は、僕たちも大好きな作品です。これほど多くのお客様にご来場いただき、出演者・スタッフ一同、心より御礼申し上げます。東京で再び皆様にお会いできる日を楽しみにしております」
挨拶に続いて、深水は愛しい祖国を思って歌う名曲「エーデルワイス」を披露。そこに物語と同じようにマリアや子どもたちの歌声が加わっていき、最後はトラップ一家全員による美しいコーラスを響き渡らせると、劇場は喝采で包まれました。
そして、この千秋楽は、東京公演のためにオーディションで選ばれた子役たちにとって最後の舞台でもあります。この日の公演を務めた6人の子役たちが紹介されると、彼らが舞台で歌うナンバー「さよなら またね」を披露し、お客様は盛大な手拍子で子役たちを送り出してくださいました。
家族への愛、祖国への愛と音楽の素晴らしさで綴るミュージカル『サウンド・オブ・ミュージック』は、6月9日(日)から新名古屋ミュージカル劇場で開幕いたします。その初日に向けて、新たな子役たちも夢中で稽古を積み重ねています。ぜひ楽しみに待っていてください!
『サウンド・オブ・ミュージック』名古屋公演
新名古屋ミュージカル劇場
6月9日(日)開幕!
◆8月1日(木)〜9月29日(日)公演分
6月2日(日)会員先行予約開始
6月8日(土)一般発売開始
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